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ビフィズス菌ロンガム種とは

ビフィズス菌ロンガム種とは、ビフィズス菌のなかで特に胃酸に強く生きたまま腸まで届く菌株を多く含む菌種で、正式には「ビフィドバクテリウム・ロンガム」といいます。

森下仁丹の善玉菌サプリ「ヘルスエイド®ビフィーナEX(エクセレント)」や、森永乳業の「ビヒダス ヨーグルト」シリーズに使われていることで有名です。

健康な乳児から発見されたヒト由来のビフィズス菌ロンガム種には、整腸作用や感染防御作用などをはじめとした多くの効果を期待できるため、世界30ヶ国以上でサプリメントやヨーグルト、育児用粉ミルクとして活用されています。

ここでは、ビフィドバクテリウム・ロンガム・BB536株を例にあげて、その効果を詳しく説明します。

参考 : ビフィズス菌研究所 - BB536.JP

整腸作用

ビフィズス菌BB536株には、ほかの乳酸菌などと同じように整腸作用を期待できます。

便秘がちな女性40名弱を対象に、BB536株を20億個以上含むヨーグルトを、2週間食べてもらうという試験がおこなわれました。

その結果、普通のヨーグルトを食べたときとくらべて「ビフィズス菌占有率の上昇」「排便回数の増加」「アンモニア濃度の低下」などが確認されました。

ビフィズス菌は乳酸菌と同じように善玉菌であり、善玉菌に占める割合は99.9%とも言われています。そのため腸内のビフィズス菌の割合が増えると、善玉菌が増えて悪玉菌が減るので、便通改善効果を期待できます。

この試験では、それが証明されたということです。善玉菌が増えるとともに排便の回数が増えて、さらに悪玉菌がつくる有害物質のアンモニアが減ったわけです。

これはひとつの試験だけでなく、複数の臨床試験で確認されており、ビフィズス菌ロンガム種BB536株の整腸作用は広く認知されています。

風邪やインフルエンザに対する作用

人間は免疫力が低下すると病原菌やウイルスに感染しやすくなり、アデノウイルスを主因とした風邪症候群や、インフルエンザウイルスによる疾患にかかりやすくなります。

それを防ぐためには免疫力アップまたは維持が必要ですが、BB536株には免疫細胞の活性化といった効果も期待できることがわかっています。

65歳以上の高齢者27名を対象に、1日に1000億個以上のBB536株の投与を19週間おこなった試験では、その期間中の高熱の発熱やインフルエンザ発症の回数が、BB536株を摂っていないグループよりも少なかったことが確認されました。

その試験では、外敵やガン細胞を排除する自然免疫系のナチュラル・キラー細胞(NK細胞)の活性化や、同じく免疫細胞のひとつである好中球の殺菌能の上昇も確認されています。

さらに、菌を保有しない「無菌マウス」を使った実験では、病原性大腸菌O157の感染を予防する効果が期待できることもわかりました。

無菌マウスにO157を投与したところ、約1ヶ月で全滅してしまいましたが、腸内にBB536株を定着させておいたマウスにO157を投与したところ、試験期間中に死亡したマウスはいませんでした。

これらのことから、ビフィズス菌ロンガム種には免疫力を高める作用が期待できること、それによって風邪やインフルエンザ等の感染症からある程度は身を守ることができる可能性があることが示されたのです。

アレルギーへの効果

腸内細菌のバランス、つまり腸内フローラ(腸内細菌の生態系)の良し悪しが、アレルギー症状に関係していることが最近の研究でわかってきました。

ビフィズス菌ロンガム種BB536株には、アレルギーへの効果も期待できます。

花粉症患者44名を対象に、1日に1000億個のBB536株を、スギ花粉が飛散をはじめる約30日前から13週間つづけて摂取してもらうという試験がおこなわれました。同じく、BB536株配合のヨーグルトでも臨床試験がおこなわれました。

その結果、「くしゃみ」「鼻水」「鼻づまり」「鼻のかゆみ」「目の症状」「喉の症状」などの花粉症の自覚症状が緩和されることが確認されました。実際に、血中炎症性マーカーの数値も改善されました。

この結果については、BB536株の菌体成分が腸粘膜を刺激して、免疫細胞を活性化したことによる作用と、BB536株の整腸作用がどちらも影響していると考えられています。

大腸ガン予防と潰瘍性大腸炎の緩和

BB536株には、大腸ガン予防や潰瘍性大腸炎の緩和作用も期待できます。

大腸ガンのリスク因子として「毒素産生型フラジリス菌」(ETBF菌)があげられます。この菌は大腸ガンのほかにも、炎症性の下痢をはじめとした多くの腸疾患に関与していることが疑われています。

ETBF菌の保菌者32名を対象に、BB536株を含むヨーグルトを8週間つづけて摂取してもらう試験がおこなわれました。

その結果、糞便から採取されるETBF菌の数が、平均10分の1程度まで減少することが確認されたのです。また、ラットを使った実験では、肝臓や小腸のガンへの効果も期待できることがわかりました。

もちろん、ビフィズス菌ロンガム種を摂取すればガンにならないというわけではありません。しかし、特定のガンについては、リスク因子を排除する効果を期待できるということですね。

また、大腸の粘膜が荒れて潰瘍ができて、下痢や腹痛などの不快な症状に悩まされる炎症性の疾患「潰瘍性大腸炎」についても、緩和する効果を期待できることがわかっています。

この病気を持つ患者14名を対象に、BB536株を1日に2000億〜3000億個摂取してもらう試験がおこなわれた結果、10名の症状が軽減または消失するということが確認されました。

潰瘍性大腸炎の日本での患者数は年々増えており、2013年末時点で16万人超というデータがあります。悪化すると大腸摘出もおこなわれる疾患のため、日ごろのケアがとても大事ですが、BB536株がその緩和に役立つのです。

その他の効果

ビフィズス菌ロンガム種BB536株には、上記のほかにも「コレステロール低下作用」「骨強度増強作用」などを期待できます。

成人男女43名を対象にした、BB536株を20億個以上含むヨーグルトを食べてもらうという試験では、総コレステロール値が低下するという結果が得られました。

また、骨粗鬆症のラットを使った実験では、ミルクカルシウム単独摂取よりも、ミルクカルシウムとBB536株を同時に摂取するほうが、骨の強度が高まるという結果が得られました。

ビフィズス菌が産生する乳酸と酢酸の作用で、腸内のpHは低下します。つまり酸性度が高まるのですが、それによってカルシウムの吸収率が上がり、骨の強度が増強されたと考えられます。

ビフィズス菌ロンガム種を含むサプリとヨーグルト

ビフィズス菌ロンガム種BB536株については、森永乳業の「ビヒダス ヨーグルト」シリーズに含まれています。

特定保健用食品(トクホ)の「ビヒダスBB536 プレーンヨーグルト」や、その加糖タイプや脂肪ゼロタイプ、アロエ入りなどがありますが、脂質の摂取を控えたい場合は脂肪ゼロがオススメです。

ただし、含まれている菌の数は100gあたり20億個以上。もしより多くの菌数を摂取したい場合は、善玉菌サプリを選んだほうが良いです。

医薬品メーカーで上場企業の森下仁丹が製造・販売している「ヘルスエイド®ビフィーナEX(エクセレント)」には、1日分にビフィズス菌ロンガム種100億個のほか、乳酸菌10億個、オリゴ糖が含まれています。

腸内フローラを良好にして、便通を改善するビフィズス菌ロンガム種を多く含むものとして、消費者庁長官に届出を受理された「機能性表示食品」であり、原料の安全性、機能性の科学的根拠などがたしかなサプリメントです。

このサイトでもイチオシの乳酸菌サプリなので、ビフィズス菌を多く摂りたいという場合は、ぜひヘルスエイド®ビフィーナEX(エクセレント)を検討してみてください。

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